相変わらずBGMはスカパラです。「めくれたオレンジ」や
「灰の城」「暗夜行路」なんかはかなり好きですねー。
前から好きだった割にはCD買っていなかったと今更ながら後悔。

 今日は久しぶりに高齢者教室の日でした。前日から講師の
名前を入れた垂れ幕を作ったり、忘れてた日程表を作ったりと
せいぜい半日の講演といえども意外とやることは山積みです。
助かるのは施設使用料が、市の施設なので無料だったということ
ぐらいでしょうか。

 さて、今日の講演のテーマは「日常生活に役立てる」と
いうことで、サブタイトルが「暮らしの経済」。今では実家暮らし
しているこの僕も、今年の2月までは立派に一人暮らししていました。
高齢者教室だから、話が偏るのは仕方ないとしても、この手の
話はむしろ好きな部類です。何か役立つことがあるかもしれないし。
(この仕事の役得は案外そんな所にあるもんなんですよ)

 今回の講師は市内の消費者協会の会長さん。一度、打ち合わせは
行っていたものの、我々としては基本的には「お任せします」という
スタンスでいる。果たしてそれが「講師の自由にさせる」と
前向きな意味で行われているのか、それともただの放置プレイなのか
その辺は疑問の残るところ。
 大まかに内容は3部構成。1部30分程度で、第1部
「政治と金融」とテーマで、昨今すっかり「普通」になってしまった
ゼロ金利政策下の金融制度のメリット・デメリットを解説。
講師曰く「低金利政策は一般国民のためにならない」とのこと。
メリットがあるとすれば家を建てる時に若干金利が安くて
済むということくらい。後はデメリットの方が大きいんだとか。
「貯金の利子が少ない」とか「年金の運用利回りが低いので
貰える額が減ったり、受給年齢が引き延ばしになる」など、
高齢者にとっちゃかなり切実な例を取りあげていました。
将来年金貰えないという心理から、若者の年金不払いが
世代の3割に及んでる話が出て「困るよねー、しっかり今の
若者に払ってもらわないとねー。若い人はろくなことに
お金使わないんだから……」というご高齢の方々の声には
ちょっぴり「僕だってしっかり納めてるよ」と言ってやりたく
なりましたけど。

 第2部は「現代の悪徳商法」ということで、SF(催眠)商法に
始まり、ネガティブ・オプション(いきなり商品を送りつけて、
開封したら代金を取られるというもの)、資格(士(さむらい))商法、
霊感商法、マルチ商法、点検商法(消防署の方より来ました……のアレ)
などなど、たくさんの事例をビデオで30分ほど学習。
大学の時にこれらの商法に引っかかった友達を知ってるだけに、
非常に複雑な気分になりました。あの時「クーリングオフ」という
言葉を知っていたかどうかで大きく分かれたんだろうなということも。

 第3部はそれまでのまとめ。
 悪徳商法をどうやって身を守るか。箇条書きすると、

 ・「その場で判断しない。返答は後でも出来る」
 ・「一人で判断しない。必ず他の誰かと一緒に」
 ・「うまい話にはウラがある」
 ・「契約を急がせるようなら、赤信号」
 ・「キッパリ断る」
 ・「クーリングオフを使おう」
 ・「困ったら近くの消費者協会に連絡を」

 とまぁ、おおまかに書いてこんな感じ。
 今までどこかで聞いていても、実際にそれを行えるか
どうかに全てがかかっているわけです。

 悪徳商法の発端は多くは電話。その次に訪問販売。
きっかけはあくまで、さりげなく。また、悪徳業者のウラには
必ず「悪徳弁護士」がいて、様々な法律のスキマを突いてきます。
そういう意味では僕たちもある程度の理論武装は必要なのかもしれません。

 でも、様々な武装を施していても、昔から高齢者は「寂しい」と
いう気持ちをどこかに持っているので、その辺を突かれると
あっさりと乗ってしまうんでしょうね。そういう所のケアは
僕らでなくてもっと別な人達の方が得意なんでしょう。

 そんなことを今日はやっておりましたとさ。

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